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2022/12/12 10:19

心を込めて造るお酒だからこそ、心を込めて販売したい。
そんな蔵元の想いが詰まった少量仕込みのお酒だからこそ、
しっかりお客様へお届けしたい。

男自慢酒造の松田さんはこの気持ちを大切に大切に今日までお酒を醸してきました。
私はそんな大事なお酒を託された幸せな売り手の一人です。

松田さんと初めてお会いしたのは3年前の寒い冬でした。
男自慢酒造さんがある広島県周南市の福川駅に広島駅から電車で2時間半。
駅に降り立ち最初に松田さんに会った時、男自慢酒造の蔵名とボトルのデザインからは想像できない
めちゃくちゃ優しくてふんわりした松田さんの笑顔をみて、ギャップ萌えしたのを忘れられません。
っとゴリゴリの頑固おやじが造っているのかと、、、【松田さんごめんなさい】
そもそも蔵元自ら駅まで迎えに来ていただけるなんて、その時点で優しさ全開です。




訪問する前に松田さんからは『実は諸事情があり、今は蔵がないのです。』と伺っていました。
私は、めちゃくちゃ美味いお酒を醸す松田さんにただただ会いたかったので、蔵がなくてもお伺いしたい!
そう頼み込んで周南市まで押しかけました。
そんな私を快く出迎えてくださった松田さん。
蔵の跡地には門と小さい倉庫だけが残されており、その近くにちょこんと建てられたプレハブの事務所がありました。




蔵がないとは?
私からお話しさせてください。

男自慢酒造は明治28年前より128年続く老舗蔵です。
松田さんは幼い頃から父にあたる3代目松田房男さんから、「蔵は継がなくていい。自分の好きなことをやりなさい。」
そう言われ育ってきたそうです。
蔵に興味がないわけではないけど、松田さんもお兄さんもそれぞれ日本酒とは関係のない仕事に就きました。
松田さんもご結婚され順風満帆に過ごされていたある日、お父さんがお酒の配達の途中、不慮の事故にあいお亡くなりになりました。
あまりにも突然の事故で、もともと蔵を継ぐ人間がおらず、今後どうしていくか家族で整理していたところ、
蔵に2億円ほどの借金が見つかりました。
とてもじゃないけど返せない金額に、家族で話し合った結果、蔵をたたんで破産申告をしよう、、となりました。
がしかしその話し合いのあと松田さんは別部屋で、肩を震わせて泣いているお母様の姿を見てしまいます。
先陣をきり男自慢酒造を守ってきたのはお父様ですが、お母さまもその日まで蔵を支えてきた人間です。
そんなお母様が泣いている姿を目にした時、
「本当にこれでいいのか?俺は男自慢酒造にここまで育ててきてもらったの本当に潰していいのか」と思い悩んだ末、
奥様に頭を下げ、蔵を継がせてほしいとお願いをしました。
そしてそれから12年の月日をかけ、松田さんは昼も夜も仕事をしながら2億の借金を返済しました。
最後は蔵の土地を売り、借金の全額返済にあてましたが、何よりもしっかりお酒造りをスタートさせることがとても大事でした。

私はこの話をして同情をかってもらおうなんてちっぽけなことを言いたいのではありません。
男自慢酒造のお酒には、どれだけの想いと気合と根性が詰まって、この美味い酒ができているかを少し共有したいのです。

『現在男自慢酒造は、他社蔵様のご協力の下目指す酒質、味わいを実現すべくさまざまな取り組みをして
一日も早く酒造りを自社設備で再度復活する夢の実現を目指し、また「理想としてはっきり描いているテイスト」
を自らの手で皆様にお届けする為、現在出来ることに全力で努力し1歩づつ前に進んでおります。』

4代目松田さんの言葉です。

一歩ずつ、確実にファンを増やしながら男自慢酒造を守り、進化させていく蔵のお酒。

私が全力で皆様に推したいお酒。

これからの男自慢酒造にも期待していてください!!




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